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コラム

No 5  ★いま時ジャズタイム★


 「第1回世界ジャズフェスティバル」が1962年7月に 東京で行われました。 その時、フェスティバルとは別にジャズ批評家のレナ ード・フェザー氏、他三人のアメリカ人ジャズ関係者と 日本のジャズ評論家、油井正一氏を議長に日米ジャズ評 論家による公開討論会が聞かれました。 議題は「ジャズと国民性」であります。討論の中心は、「黒人のジャズ 」に白人のジャズとは違う点があるのではないか?又、 白人のアメリカ人のジャズ、イギリス人のジャズ、日本 人のジャズ等、それぞれ「黒人のジャズ」とは変わった 演奏を行うのではないか、そしで黒人ジャズ、米人ジャ ズ、日本人ジャズといわれるものの本質ないし特徴とは 何であろうか?ということでありました。

 黒人ジャズが独特のもので白人、日本人にはその模倣 ができても黒人ジャズのもつ黒人らしさの本質を表現出 来ない、との説。
ジャズはどこまでも同一のジャズであ り黒人のジャズ、白人のジャズなどという区別は観念的 分類にすぎない、との説で激論され、結論が出ないまま 時間切れとなったのでした。

 その後、詩人、小説家、評論家のリロイ・ジョーンズ がジャズについでの書「BLUES PEOPLE」を発表し、 その中でジャズの本質をブルースにありとし、そのブル ースがアメリカ黒人の根源的衝動としで常にジャズの形 を時代の流れとともに更新して来でいる。又、アメリカ の黒人をアフリカ黒人と区別しアフロアメリカ人と規定 し、ジャズの発展は、アフロアメリカ人の心情とアメリ カ文化との相互関係が展開される過程としている、と唱 えました。 1962年から1963年の事でございます。

 リロイ・ジョーンズの説は今日に於いてもまことに正 しい観かただと思われております。 40年後の今日、当時10代、20代、30代のジャズファ ンが時代の流れと共にどの様にジャズを感じておられる か、ア-ト・ブレイキー&ジャズメッセンジャーズに代 表されるファンキージャズを聴いてか、オーネット・コ ールマンの様な前衛ジャズを聴いてか、ルイ・アームス トロングに代表されるデキシーランドジャズ、ペニー・ グッドマンに代表されるスウィングジャズ、デューク・ エリントンに代表されるビッグバンドジャズ、又は、ビ リー・ホリデイ等のジャズヴォーカルを聴いてか、さま ざまなジャズスタイルとの出会いからジャズの魅力を感 じた事と思います。

 「初恋の人は忘れられない」と言われるようにジャズ の出会いも、どのスタイルであったかと言う事が忘れら れないものだと思います。
しかし、リロイ・ジョーンズも「ジャズの形は時代の 流れと共に更新して来ている」と言っているように、正 に今日の日本のジャズは時代の流れに沿って発展して来 ているのではないかと思います。

 今日、ここに聴きに来られた方々の中にはデキシー、 スウィング、パップ、フリー等とそれぞれの音楽との出 会いからジャズの魅力を感じた方も多くおられると思い ます。
本日のステージでは、時代の流れと共に発展してきた 日本人によるジャズ、その一部を感じでもらえたら、と プログラムしてみました。


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記:旭JAZZまつり実行委員 サニー
(2004年旭ジャズまつりプログラムより転載)